2001/08



No.4
2001/08/01(Wed)
はじめまして陽子です!

 はじめまして。南京に留学中の陽子です。今日から、私の留学日記を、皆さんにお届けすることになりました。私の南京でのどたばた生活を通して、皆さんが、中国に、南京に、関心を持ってくれればうれしいです。これからよろしくお願いします。

 実は、"陽子の南京どたばた日記"といいながら、私は今北京にいます。8月の1ヶ月間、北京で勉強しながら、母と姉の北京旅行ガイド(できるのか!?)をしたり、友人が日本から遊びにきたり、中国人の友達と北京で1年ぶりに再会したり、今北京へ短期留学にきている大学の後輩たちの手伝い(という名で、一緒に遊びにいく)をしたりしながら、すごす予定です。南京での生活と同じくどたばたした北京生活になりそうで、今からとても楽しみです。

 この1ヶ月間は、"陽子の北京どたばた日記"となりますが、南京で生活している私だから感じる北京生活と南京生活の違いを、お届けしたいと思います。


 8月1日(水曜日)の特別なお財布
  南京ヒルトンホテル→南京空港(リムジンバス) 25元
  南京→北京(中国東方航空・学生チケット) 570元
  北京空港→友誼賓館(リムジンバス) 16元
  インターネット(1時間ちょっと) 7.2元 
  
 今日は南京から北京に行く日で、朝が弱い私は昨日の夜から起きられるか心配だった。でも、その心配をよそに、朝6時に目覚める。日本に帰国する日の朝、南京から上海へ行くバスの出発20分前に目覚めたことのある私は、今回もそんなことが起こると困る!と思って、昨日は夜9時にはおとなしく寝たのだ。が、おきれたはいいものの、準備はまだ終わっていない。南京空港行きのバスは7時30分出発。今日もあせって一日がスタートした。

 普通、南京から北京へ行くなら、当然のように私は電車を選ぶ。が、一時帰国していた日本から上海へついたのが7月28日夜。南京へ戻ってきたのが29日夜。30日は9月にする引越しの最終確認と準備。31日には南京で知り合いのいつもお世話になっている日本語教師で私の通う南京の大学で大学院へ通う方や、短期留学中の友達、南京に一時帰国中の中国人の友達とご飯を食べる。という予定だったため、母と姉が7月31日にすでに北京入りしていることもあり、今回は飛行機で北京へ向かった。

 朝7時半に南京ヒルトンホテル前出発のバスにのり、1時間で南京飛行場へ。9時半発11時着の中国東方航空で北京に到着。北京空港から市内の友誼賓館までバスにのり、そこからタクシーで私の泊まるはずのホテルへ。順調に見えた今回の北京行き。が、さすが中国、どたばたしない日はなかなかないもので、北京生活1日目にして、いきなりどたばたしてしまった。
 それは、"私が泊まるはずのホテルに後輩たちがチェックインしていない!"つまりは"私の泊まるホテルがない!"ということ。あせる。あせる。あせる。

 とりあえず、北京にきている後輩の実家に国際電話。ホテルが当日に変更になったことを聞き、新しい電話番号とホテル名を聞く。探し当てられなかったときのことを考え、荷物は当初とまる予定だったホテルへ預け、身軽になって大学へ。が、当たりをつけていた大学の招待所のカウンターで、違うといわれてしまった・・・・。なんだかもうなすすべ無し。が、ここでくじける陽子じゃない。部屋の電話はつながることを確認し、後輩が部屋に帰れば自然とホテルも見つかる!と、時間つぶしをすることに決定。大学の南門から出て左側にある飛宇インターネットバーへ。

 このネットバーは中関村にある大手のネットバーだけあって、とってもきれいで、日本語もok。ここの値段は時間によってかわって、 なんと朝の7時から9時は無料と書いてあった。すごい。毎日でも通いたくなってしまう。でも、一番利用しそうな昼12時から翌日の午前2時までは1時間7元。南京の留学生寮で1時間3元でできる事を考えると、北京は何でも高く感じてしまう。友達にメールをしたり、ホームページで北京観光案内を見たりしていたが、さすがに、朝から行動していたるだけあって、疲れもでてくる。そろそろ部屋に戻ったころかなと、後輩に電話をかけてみるもつながらず、このままネットバーにいるわけにもいかず・・・。 いろいろ考えて、授業が行われているであろう大学内の校舎へ行くことにした。ここで先生に聞けば、どこに住んでいるかぐらいはわかるはずだと思ったからだけど、事務所には先生もいない。いったい、今日は陽子は無事にホテルに泊まれるのだろうか・・・。

 私が去年短期留学できていたときとは、中関村もかなり変わったと思う。工事中だった道路は完成し、信じられないくらいにきれいになった。よく通っていた中国っぽいかわいい服が売っていたお店は、道路拡張のためか、それともつぶれてしまったのか、周辺の店といっしょに取り壊されてしまっていた。大学南門右側から左側へ引っ越してきたこのネットバーも、とてもきれいで明るくなり、店員も親切さ3割増。正直、北京オリンピックが決まったとき「無理だ」と私は思っていたけど、この変化の早さに「あと7年後ならどうにかなるかもしれない」と思った。中国人の友達は「7年後には香港を越えるわ」と言い切っていたけれど、それが実現するかどうかはともかく、この北京の変化の早さには本当にびっくりした。これからの1ヶ月間、もっと驚くことがたくさんあるんだと思うと、なんだかどきどきする。でも、今はホテルが見つかるかどうかでどきどきなんだけど・・・。

 事務所で先生を見つけられなかった私は、もう誰か親切な人に頼るしかない!と思い、すぐ近くにあった大学内の交流センターへ入った。守衛さんに聞いてもわかるはずないのだけれど、いろいろ電話をかけてくれて、とても親切にしてくれた。そして、日本語のできる先生がいる場所を私に教えてくれた。大学の質がいいと、守衛さんの質もいいのかと、ちょっと感動してしまった。北京は、南京よりも文化レベル(マナーを守るという点で)は高いと思う。もちろん、南京にだってとても親切な人はいるし、見習いたいと思うほどのいい人はたくさんいる。でも、北京人と南京人として大きく分けてみてしまった場合、多少なりとも差が出てしまうように感じるのは事実。ただ、私が日本人であるとかないとか関係なく、本音トークをいつもいっぱいしてきてくれる南京の人たちが、私は大好き。

 守衛さんに紹介してもらった先生に会うために、交流センター二階の事務室へ。私がメモしていた電話番号から、ホテルの場所を確認することは無理と判断し、大学内で私の後輩たちが勉強している学部に問い合わせてくれた。電話をかけてくれている間も、いろいろ話し掛けてきてくれて、私はなんだかもうホテルが見つかったような安心感でいっぱいだった。

 学部に問い合わせてくれてからがすごくて、後輩たちのクラスの担当教師の連絡先を聞き、そこへ電話をかけ、ホテルを探してもらい、ホテルの電話番号を調べ、ホテルに電話をかけ、私がチェックインできるかどうかを確認してくれた。しかも、事務室にいた学生が、私をホテルまで送ってくれると申し出てくれた。あたふたしながらも、その親切に甘えさせてもらうことにした。自転車の後部に中国人の女の子のように横座りして、広い大学構内の中を、私たちは笑い話をしながら、自転車はすいすいと進んでいった。

 彼は、チェックイン作業まで手伝ってくれ、私の泊まる棟の入り口まで送ってくれた。ありがとうと御礼を言って分かれようとしたとき、いきなり思いっきりの笑顔で「僕の中国語どのくらい理解できた?」と聞かれ、「全部って言いたいけど、3割くらい」と答えた私。「僕も、君の中国語は全部理解できたよって言いたいけど、実際は3割くらいしかわからなかった」って笑いながらいわれてしまい、いい人ばかりに出会って私ってば幸せーと、一人で感動していた私は、あらためて自分の語学レベルを思い知らされた感じだった。確かに、そのときの私は、焦りと感動が入り混じっていて、感情のみで喋り捲っていたため、聞き取れるレベルのものではなかったのだと思う・・・。これからも、精進あるのみ!目指せぺらぺら中国語!

 部屋の位置を確認した私は、すぐにはじめのホテルに荷物を取りに出た。私の泊まることになった招待所から大学門までは、歩いて10分もかかる。中国の大学はどこも大きく緑がたくさんあって素敵だけど、大きすぎるのも玉に傷だなぁ・・・。今日は歩き回って疲れもたまってるのにー。往復1時間近くをかけて荷物を部屋に運びいれ、荷解きし、お風呂に入ってさっぱり。朝が早かっただけに、今日は一日が長く感じる。

 夜7時になってもルームメイトが帰宅しないことから、メモを残して、母と姉が泊まっているホテルへ行くことに。建国門近くのホテルまで、バスとタクシーで2時間近くかかった。南京だったら、北から南まで縦断できてしまうような時間がかかってもなお、北京の端へはいけないのだから、北京という街の大きさを改めて感じた。

 結局、今日は時間も遅くなってしまったため、母たちの泊まる部屋にお邪魔してしまった。ルームメイトとは、会わずじまい。部屋に帰ってきたらいきなり今までなかった荷物が置かれ、そして北京滞在初日なのにもかかわらず帰らない私に、ルームメイトはいったいどんな印象をもつんだろうか・・・。

 とりあえずは今日の私のルームメイトとなった母と姉は、私より早い7月31日から北京入りしていて、二人とも今回が初の中国。31日・1日と私がついていられない事もあり、日本語のできるガイドの方にお願いして、北京観光をしていてもらった。母と姉は、特に故宮や景山公園を気に入ってくれたみたいで、明日の万里の長城もとても楽しみだといってくれて、ちょっと安心。

 短い滞在期間の中で、私がどれだけ二人を楽しませてあげられるかわからないけれど、北京滞在中に、私が勉強している中国の雰囲気を少しでも感じ取ってもらえるように、中国が好きになってもらえるように、一緒に楽しく過ごしていればいいな。
 そして、南京での半年の成果を、ちょっとでも披露できればいいなと願いながら、ふかふかお布団の中で、長い今日一日を振り返る陽子なのでした。

 おやすみなさい。


No.5
2001/08/02(Thu)
後輩や先生たちとの再会

8月2日(水曜日)の特別なお財布
 インターネット(1時間・学生割引) 6.1元

 昨日は建国門近くのホテルに泊まってしまったため、朝8時に810路で大学東門へ。6元。南京はタクシー初乗り7元で、ほとんどのバスが一律1元。そのことを考えると、このバス代はかなり痛い。でも、北京のバス、特に800番代は快適そのもの。クーラーがついてるし、椅子はふかふか。テレビだって見れちゃう。ちょうど私がバスに乗ったとき、山口百恵の引退コンサートの模様が流されていて、それにはちょっとびっくりしたけど。その他、王力宏と藤原紀香が競演したことで話題となった映画についてのインタビューやアニメも流されていた。留学をはじめる前から、王力宏が大好きだった私は、バスの中で一人でキャーキャー(心の中で)言いながら、テレビを見つめていたのでした。やっぱりかっこいー。

 快適なバス通学を楽しんだ私は、大学に着くと、部屋には戻らずそのまま後輩たちが授業を受けている(であろう)校舎へ。廊下にもれてくる声からこの教室だ!と当たりをつけ、思い切ってドアをノック。いまさらながら、中国語で自分のことをどう説明すればいいんだ?なんてことを考えつつ、あせりつつドアを開けると、そこには意外と知った顔があり、安心。「あー、先輩!」といわれ、自分も先輩といわれる学年なんだーと、改めて思ってしまった。クラス担当の先生に事情を説明し、残りの2時間、授業を見学させてもらうことにした。

 後輩たちの置かれている状況は、去年の私と同じ。1年前の私に比べれば、彼らはたくさん発言するし、質問するし、問題にも答えていた。自分もうかうかしていられないぞ、と、気持ちを新たにできる時間だった。ただ、面白かったのは、今日これから虹橋市場に行くんですという学生のために、先生が値切り方のレクチャーをしてくれたこと。値切ってだめだったら、その場を去れば言いといったときの先生の演技力に、思わず笑いがもれてしまった・・・。

 お昼は後輩の女の子たちと軽く済ませ、大学西門から808路で北京中心部へ。後輩たちは今日が初北京バス。でしゃばっちゃだめかなーと思いつつ、ついつい口を出してしまった。自分でいろんなやり方を発見することも大切。これからは後ろからやさしく見守っていこうと思う。

 5時に前門で落ち合う約束をして、彼らは崇文門バス停へ。私は、明日母と姉と見に行く京劇のチケットを買いに京劇場へ行った。3箇所の劇場で演目を調べ、迷いながらも、日本語の解説付き(有料30元)でストーリーものとアクションものの2本立て、また、京劇場の中に博物館もある湖廣会館で京劇を見ることにした。贅沢にも一番いい180元の席を3枚購入。一人だったら到底手が出ない値段だ・・・。

 約束の時間1時間前に前門まで戻ってきて、マクドナルドでジュースを飲みながら、明日の"陽子ガイドツアー"の予定をいろいろ練った。イ和園・チャイナドレスの購入・王府井・飲茶・京劇。果たしてうまくいくのだろうか?

 5時に約束の前門に行くと、そこには、日本の大学で私に中国語を教えてくださっていた三人の先生と、先生の娘さん、後輩たちがいた。一人の先生は、私が南京入りするためにテストを放り出したにもかかわらず、レポートでOKを出してくださった先生で、今回の後輩たちの研修の引率の先生。もう一人の先生は去年私が北京へ短期留学をしていたときにお世話になった先生。最後のお一人の先生は、私が南京に来てからも何かとメールでやり取りをしてくださって、今回の北京滞在の準備を手伝ってくださった先生。いい先生に恵まれたなーと、なんだかうれしくなってしまう。今回、たまたま北京滞在の時間が重なったということで、こうやってみんなで食事をする機会ができた。まさか北京で会うことができるとは思ってもみなかったので、偶然のこの機会に、感謝!

 何を食べようかと悩みながら、体調が悪い人がいることから、夕飯は中国式しゃぶしゃぶにすることにして、私たちはお店へ移動。半年振りに会う先生に、私の中国語がどれくらいになったのか?と探りを入れられながらも、何とか中国語で会話をした。やっぱりもうちょっとがんばんなきゃだめだなーと痛感。この半年でもうちょっと何とかなってるはずだったんだけどなー・・・。

 夜8時すぎ、名残惜しくも先生たちとお別れし、私は建国門近くに泊まっている母と姉のところへいき、明日の予定を確認。今日も泊まっちゃいたいーとだだをこねながら、そのままバスに乗って大学南門近くへ。守衛さんに閉門時間を聞くと、24時間開放らしい。すごい。南京の留学生寮だって、夜中の2時にはしまってしまうのに。(といっても、やさしい守衛さんたちはチェーンをゆるゆるにしてくれてあるので、24時間出入りは自由。ただ、笑顔いっぱいの守衛さんの顔を見るのが心苦しい・・・)

 というわけで、夜12時近くだというのに、またまたネットバーへ足を運んでしまったのでした。明日も早いぞ!がんばれ陽子!


No.9
2001/08/03(Fry)
王府井

8月3日の特別なお財布
 イ和園入場券 60元
 湖廣会館(京劇チケット お茶・茶菓子・果物付き)180元
  演目   赤桑鎮(悪事を働いた息子を許してほしいと願う老婆、正義を貫こうとする裁判官の話)
   市龍宮(孫悟空が三蔵法師と会う前の、まだまだ乱暴ものだったころの話)
 夕飯(何を食べたかは日記の中で・・・) 17元

 
 朝、寝坊気味におき、あせって母と姉の泊まるホテルへ。渋滞を避けるために、今日は大学西門から一直線に南に向かうバスにのり、そこから地下鉄でホテルへ。ホテルで2人と落ち合うと、そのままイ和園へ向かった。はじめはタクシーで行こうかと思ったけど、ツアーじゃ味わえないかな?と思って地下鉄に乗ってもらった。私の実家近くでは地下鉄なんて走ってないから面白いかな?って思ったんだけど、よく考えたら、北京の地下鉄も東京の地下鉄も大して変わらないように感じた。きれいだし。南京も、今地下鉄工事が盛んに行われている。いつ頃完成だったか確かなことはちょっと忘れてしまったけど、2004年と聞いたことがある。南京にもこの地下鉄ができれば便利になるなーってずっと思ってたけど、よく考えたら、南京て北京に比べれば小さな街。わざわざ地下鉄に乗るまでもなく、路線バスで十分のような気がしてきた・・・。1元だしね。

 今日は、今朝降った雨のせいでじめじめしていて蒸し暑く、天気は曇り。かすみがかかっているようで、遠くの景色まで眺めたいイ和園観光にはあまり最適とはいえない日だった。それでもやっぱり湖側から眺める景色はすばらしく、母や姉はイ和園の大きさやきれいさにびっくりしていた。もっと天気がいい日につれてきてあげたかったなーと、それだけがすごく残念。お仕事のため今回これなかった父に見せようと、姉と私は写真をたくさんとった。きゃっきゃとはしゃぐ私たちをよそに、北京4日目のお肉がまったく食べられない母は、疲れが出てきたらしく、ゆっくりショッピングをすることにして、イ和園を早めに後にした。

 とりあえず王府井には行ってみたい。という母の要望を果たすべく王府井へ。先にご飯を食べることにして、お肉が使われていないシュウマイや春巻き・餃子など点心を中心にお昼を食べた。姉は隣の席の人が飲んでいたお茶が気になったらしく、注文。先のながーいやかんから注がれるお湯に、まるで子供みたいに感動していた・・・。もともと母ほどではないにしろ、中国にくる前は私もお肉がそんなに好きなほうではなかった。でも、半年経った今では、肉でも野菜でも何でも来い!というたくましい食欲になってしまい、ちょっと焦り気味。ただ、魚だけはだめ。というのは、私は魚が大好きで、中国で食べる魚に納得がいかないから。特に日本食が恋しくなることはないけれど、鯵の開きや、紅鮭の塩焼きは、たまに無性に食べたくなってしまう。どこか、おいしい魚を食べさせてくれるところはないの!?

 王府井のデパートで、姉はどうしてもほしいものがあったらしい。それは、玉の携帯ストラップ。一年前私が一目惚れしてしまい、50元出してもいい!と思って買って帰ったものと同じようなものがほしいということで、私も1年ぶりに新東安市場へ。北京だったら、たとえば虹橋市場とかに行けば、似たようなものはたくさん売っているけれど、やっぱり見た目の素敵さやさわり心地が格段に違うと思う。去年私が買ったものほどいいものは置いてないな・・・なーんて密かに喜びながら、女三人、携帯ストラップをあさっていたのです。一通り見終わって、二階の、既製品のいいものがたくさん置いてあると聞いていた木真了というチャイナドレス専門店へ。オーダーメイドしたい!という姉に、とりあえず既製品を着てもらって、デザインとかをつかんでもらおうと思って入ったんだけど、姉は、3着ほど試着して、どうやら既製品の黒色のチャイナドレスが気に入ってしまったみたい。散々悩んで、とうとう買ってました。私もちょっとほしくなって試着してみたけど、ダイエットしてからにしてね、って感じでした・・・。

 それから、虹橋市場やシルク専門店と、お決まりのお土産屋さんをはしご。今回、私は見てたり値切ったりするだけで自分の買い物は一切しなかったんだけど、なんだか自分の戦利品がないみたいで、ちょっといつもよりさびしく感じるお買い物タイムでした。友達がきたときには、がんがん値切って自分のお買い物もしよっと。

 さてさて、(私にとって)今日最大のメインはなんといっても京劇!湖廣会館内で衣装や写真パネルを見ていると、わくわく、わくわく。前から二つ目のテーブルで真ん中という席に座り、早く始まらないかなーと、どきどき、どきどき。母と姉は有料(30元)の日本語ガイドヘッドホンをつけて、私は姉にヘッドホンから流れてくる日本語の説明を聞き(全部聞き取れないのが悲しい・・・)1時間あまりの時間を楽しみました。やっぱりアクションがたくさんあると、見てても面白いし、わかりやすい。また見に行きたいなー。

 夕飯を食べていなかったことから、どこで食べようかと悩んだけれど、北京4日目で疲れも出てきた母の要望により、お部屋でゆっくりご飯を食べることに。ルームサービスじゃ高いし面白みがないし、テイクアウトするにしても何にしようかなーと悩んだ結果、2人が選んだのは・・・マクドナルド!お肉が食べられない母としては、安心して食べられるものとして浮かんだのがフィレオフィッシュバーガーなのかとと思うと、この4日間、ご飯も大変だったんだろうなー・・・と、ちょっと申し訳なく思ってしまう。初日の北京ダック、どうしたんだろう・・・?

 おなかもそこそこに満足し、今日は確信犯的に母と姉のルームメイトになろうと決意し、ゆっくりお風呂へ。南京の留学生寮は共同シャワールームしかなく、ゆっくり湯船に浸かれる機会なんて、そうそうにない。なんか今日は得した気分だな・・・。

 明日は母と姉が帰国。残りの時間、しっかりガイドしてあげなきゃ。明日も失敗なく(明日は、の間違いかな?)母と姉をサポートできますように。  


No.10
2001/08/04(Sut)
友諠商店


8月4日(土曜日)の特別なお財布
 インターネット(3時間弱・学生割引)17.8元

 朝からどたばたして友諠商店へ。中国生活が半年を過ぎた私としては、あんまり行かない(というよりも、今日初めて行く)ところ。びっくりしたのは、で売っていた絵葉書セットの値段。
虹橋市場 → 20元(言い値)
ホテルの土産物屋 → 35元
友諠商店 → 45元

 こういうところが、商売上手って感じがする。私としては、どこで買っても欲しい時に買うんだからいいとは思ってるんだけど・・・。さすがにこれだけ値段が違うと、いろいろ考えちゃうよね。

 12時にチェックアウトした母と姉をホテル前で見送り。姉とは、今度は上海で再会することを約束し、1日半だけの陽子ガイド終了。もっと早く私が北京に着ければ、いろいろと手伝えることもあったと思うと、この短い時間は残念。だけど、短い時間だけでも、母と姉と一緒に中国の一部分でも見れたというのは、私にとって、とてもうれしかった。何よりも、私が大好きな中国を、母や姉にも大好きになってもらいたい。私が中国で勉強するという道を選んだことを、母や姉にも理解してもらいたい。そういう私の思いが、ちょっとでも母や姉に伝わったなら、それだけで、私は大満足。

 昨日も一日動きっぱなしだったため、早く大学に戻ろうとバスに乗る。が、西単で本屋が目にとまってしまい、ふらっとバスを降りてしまった・・・。所狭しと並ぶ本と、どこからきたんだ?と思うほどのたくさんの人、人、人。そんな空間にいると、いくら本屋好きな私でも、疲れがどっと増してくる。早々に切り上げ、部屋へ戻って、昼寝をしてしまった。

 7時過ぎという中途半端な時間に目覚めてしまい、果物をかじりながら、ふらっとネットバーへ。日本にいる友達とチャットをしてしまい、気が付いたらもう12時・・・。なんだか、不規則な生活してるなー・・・。と反省して、明日からきちんとした生活を送るべく、帰宅。そして、北京滞在4日目にして、初めてルームメイトと部屋でお話したのでした。


No.21
2001/08/05(Sun)
ネットバーでのトラブル・・・

8月5日(日曜日)の特別なお財布
 貴州料理 10元 
 
 北京について以来、歩きっぱなしだったこともあって、疲れがたまり、今日はゆっくりベットに入って寝ていた。10時ごろにどんどんとノックがあって「はーい」と返事をするまでもなく、ガチャッと鍵のあける音。びっくりして飛び起きると「掃除していい?」と聞かれ、寝ぼけ眼のまま掃除のお姉さんを迎え入れた。そうかー、ここは部屋の掃除までしてくれるんだ・・・。なんだか、いきなりお金持ちの気分。
 
 昼過ぎに、のそのそとおきだして、とりあえず洗濯。日本でお世話になった人や友人に手紙を書いて、ガイドブックと電車の時刻表を見ながら旅行の計画。どこいこっかな。なんて考えていると、お腹の虫がぐーとないている。そうか、そういえば、今日はまだお茶しか飲んでなかったな。
 
 早めの夕食を、先生と後輩たちと、大学西門近くの貴州料理屋で。ちょっと辛目のご飯だけど、やっぱりたくさんの人と食べるご飯はおいしい!とうもろこしの粉を油で揚げて砂糖をまぶした料理など、特徴ある貴州料理を先生に説明してもらいながら、楽しいご飯を食べた。普段だったら、きっとこんな料理食べれないだろうなーと、大満足。しかも、先生の一部おごりで、1人10元だった。素敵過ぎる・・・。


 夕食後、またまたネットバーへ。パソコンの前に座るなり、1人の店員が近づいてきて、私に「昨日の30元、俺の給料から引かれたんだ・・・」と、さびしそうな顔で言ってきた。実は昨日、ちょっとだけこのネットバーでもめたのだ。
 というのは、いつもは24時間営業のこのネットバーが、昨日だけはシステムの変更か何かのために、夜12時でおしまいという日だった。チャットをしていた私は、お金だけを先に渡して、追い立てられるまで、延々とパソコンに向かっていた。

私が店員に渡したのは50.8元。
料金は(3時間で) 17.8元。

当然おつりは、33元のはず。

が、カウンターでおつりを受け取ると、3元しかない!ここで抗議しなくて、どこでする!?といった感じで、残りの30元を請求。
 私がお金を渡した店員は、確かに50元札受け取ってカウンターのレジ係に渡したといい、カウンターのレジ係は、20元札を受け取ったと言い張る。
押し問答する2人。
待たされる私。とりあえず、わたしが50元札を渡したことは店員も認めているので、おつりをしっかり受け取って帰ってきた。ということがあったから。
 でも、給料から引かれようが、誰が埋め合わせようが、私には関係ないのだ!私はちゃんと払ったんだもん!そんなわけで、今日の料金はきっちりぴったり、お釣りのないように払った陽子でした。

 ネットバーから部屋へ戻るとき、ちょっとショックなことが・・・。原因はスプライト。ペットボトルのふたが、開かなかったのだ・・・。南門の前にちょうど止まってタバコを吸っていたタクシーの運転手さんに、開けてもらった。なんだか、非力さが増してる気がする・・・。いやいや、あれは、きっと普通のふたよりも硬かったに違いない・・・。と、願う今日この頃です。


No.24
2001/08/06(Mon)
京劇講座

8月6日(月曜日)の特別なお財布

 お昼ご飯(大学内のバイキング形式) 10元 
 擁和宮 15元
 首都博物館(孔子廟)(学生割引) 3元
 京劇(湖廣会館)(大学団体割引) 50元
  演目 兼錦楓 病気の親のために薬となる“なまこ”を取りに海へ行く娘の話。

     古城会 三国志の一場面。

 朝から後輩たちと京劇講座に参加。普通の授業には出ないものの、こういった特別講座だけには参加させてもらっているのだ。
 京劇成立の歴史から、京劇の決まった型まで、いろいろ詳しく解説してくれ、とても興味深い講座だった。3日にも京劇を見に行ったことから、はじめは講座のみの参加で、見るのは我慢しようと思っていたけど、やっぱり“今日の演目の見所”なんて物を紹介されてしまうと、行きたくなってしまうのが人というもの。授業料として、観光費なども一括して払っている後輩たちとは違い、私の場合、講座以外に見学するときはすべて実費。おそるおそる値段を聞いて見ると、50元!なんてこと!180元でみた3日前を思い出し、2つ返事で行くといってしまった・・・。でも、椅子だけの席なのかな?

 講座が終わってから部屋へ戻るとき、一人の中国人女性と知り合った。現在大学院に入る準備中だという彼女と、大学内のバイキング式学食へ。どうやら、彼女が私に声をかけてきたのは、“家庭教師雇わない?”とい事らしい。相互学習なら、即OKするけど、家庭教師はちょっと・・・。あんまりお金も持ってきてないし、今回はパスさせてもらった。でも、現在北京師範大学で勉強しているという彼女に、あした、北師大を案内してもらう約束をして、今日はとりあえず分かれた。

 1時から、大学のバスに乗り、北京最大のチベット仏教寺院である擁和宮へ。建築的には、呼吸の一部を縮小した形となっているということから、見た目は中国っぽい感じ。(といっても、チベットにはまだ行ったことがないから、チベットっぽいというのが、どんな感じかよく分からないけど・・・。)とっても大きな仏像があり、その大きさに圧倒される。中国って、なんでもスケールが違うなあ。
 休みだからか、人がたくさんいて、ちょっとびっくり。一緒に行った、後輩たちの先生役をしている中国人の友人は、「北京3年目だけど、こんなとこきたことなかったよ」と言っていた。やっぱり、観光客だけなのかな?

 その後、後輩たちはみんなで別の場所へ。京劇場で合う約束をして、私はすぐ近くにある首都博物館(孔子廟)へ。南京にも夫子廟というのがあって、雰囲気的には似てるかな。でも、この北京の孔子廟は、その落ち着いた雰囲気がとってもいい! 一番奥の大成殿では、売り子さんたちがダチョウの卵くらいの大きさの笛(オカリナみたいなもの)を吹いていて、とても幻想的。
 また、時間帯によっては、4人くらいの女性が、伝統的な中国古代楽器を使って、何曲か演奏してくれるのを聞くことができる。私は、たまたま聞くことができたけど、自分が生きてる時代を忘れてしまいそうな、そんな素朴な感じの素敵な曲だった。
 外の椅子に座っていると、暑い日だったけど、時々吹く風が涼しく静かなので、木の葉のさわさわする音や虫、鳥の声が聞こえ、それがまたとてもよかった。一人ベンチに座って、ゆっくり本を読んでいたい感じ。
 左奥に“十三経碑林”があるけど、無数に並ぶ石碑の、ちょっと広めの真中の道を進むよりも、左右どちらかの細い一人が通れるくらいの隙間を歩いたほうが、断然いい!! 確かに、何もないとこと言えば何もないけど、都会過ぎる北京の中にあって、落ち着いた雰囲気が味わえるという点で、私は行ってよかったと思った。
 
 孔子廟をでて、京劇の油絵が展示中という中国美術館へ。が、孔子廟で浸りすぎてしまっていた私は、すっかり時間のことなんて忘れてしまっていた。そう、美術館の入管時間は、午後4時までだったのだ・・・。時計はすでに5時を回っていた。あきらめて、私は王府井でぶらぶらして、京劇場へ向かった。

 今日は3日前に見た演目とは違い、ストーリー性のある2本。前回、きれいな女性の出番が少ない演目だったので、今日は、出ずっぱりの素敵なお姉さんに、惚れ惚れしてました・・・。しかも、3日前にきたときと同じく、お茶もお菓子も果物もついている席。 たしか、150元の席だと記憶していた場所なので、さすが大学の力・・・と、感心してしまいました。
 
 帰りは、大学のバスで。京劇見たりとか、夜まで北京の中心部(ってかくと、いなか者みたいだな・・・)にると、大学まで戻ってくるのがすごく大変。それがいつも面倒だなーっておもっていることなので、今日はたくさん遊んで、楽に帰れて、とてもよい日でした。


No.25
2001/08/07(tue)
Tシャツ2枚買った

8月7日(火曜日)の特別なお財布
 服(2着) 50元

 今日は、午前中いろいろあった日でした。
 午後は、ちょっと早めの夕飯を食べて、そのまま近くの本屋へ。本屋へ行ったのに、なぜか隣の服屋でTシャツを買っていた私。散々試着して「これ1枚ちょうだい」といったら、「こんなに試着したのに、たった1枚なの!?」と言われてしまった・・・。結局値切り交渉をして、2枚購入。閑古鳥が鳴いてるようなところだったので、がんがん値切りながら、なんだかちょっとかわいそうかなって思ってしまった・・・。が!私だってかわいそうな貧乏学生なのよって事で、いいとしよう。これで、ちょっとは洗濯が楽になるかな。
 
 午前中大変だったのに、夜にも大変なことが・・・。大変なことって、重なるのね。そんな嫌なことを吹き飛ばすべく、久しぶりに日本へ国際電話。そして、こんな日は早く寝るのに限る!というわけで、今日はちょっと早めに、おやすみなさーい。


No.32
2001/08/08(Wed)
ちょっと外出

8月8日(水曜日)の特別なお財布
 りんご(2こ) 3元
 ヨーグルト 2.5元

 午前中は、いろいろ大変だった昨日の問題を片付けるべく、ちょっと外室。一応は解決となる。よかったよかった。

 大学へ戻ってきて、交流センターへ。8月1日、私が北京についてホテルが見つからなかったとき、いろんなところへ電話をかけて、後輩たちを見つけ出してくれた先生へ、今日になってやっと御礼を言いに行く。「無事に後輩たちと合流して、今は北京生活を楽しんでます」と報告。後輩たちが見つからなかったとき、とても大変だったけど、そのおかげで、思いもよらぬ出会いがあったわけだから、本当に、何がよくて何がよくないのか分からない。いろいろ楽しくおしゃべりして、お土産までもらってしまった・・・。

 授業が終わった後輩たちから、私の日本の大学でのクラスメートが、北京にきていて、今先生と一緒にご飯を食べにいっているとの情報を入手!先生に電話して、私も合流させてもらった。船に乗って、一人で中国に来たとの事。こういう風に、日本の友達と中国で遭えるのってすごいな。

 先生とはレストランで別れて、私たちは、去年の北京留学中の話や、今の大学生活などについて延々と話していた。夕飯は、2人で、懐かしの大学西門近くの食堂へ。1年ぶりだったけど、変わらずおいしかった。けど、中国の大衆食堂って、2人で食べるのには不便だなって、改めて感じた。大皿で、どーん、どーんって出てくるから、ちょっとずつ、いろんな味を楽しみたい私としては、ちょっと不満。でも逆に大勢で行けばすっごく楽しいんだけどね。
 
 お腹いっぱい、大満足の私たちは、明日、円明園へ一緒に行く約束をして、大学西門前で分かれた。これから、天壇公園よりもさらに南にあるホテルまで戻るクラスメートに手を振りながら、私は歩いて10分で部屋についたのでした。

 明日は観光日!(って、いつも観光日のような気が・・・)りもする。


No.36
2001/08/09(Thu)
円明園

8月9日(木曜日)の特別なお財布
 円明園(一般料金!) 25元
  内訳 入場券 10元
     遺跡景区参観券 15元
 ケンタッキーフライドチキン 14.5元

 朝、学校へちょっとよって、9時に円明園へ。スムーズに中へ。と思っていたのに、いきなり入り口でつまずく。私は、学生チケット10元とかいてあったので、何の迷いもなく10元札と留学生証を窓口にて提示。が!なんと、1年だけの普通漢語研修生では、学生とは認められないらしい。そんなのってありなの!?クラスメートは日本の大学生証で認められたことから、私も負けじと、これでどうだと日本の大学生証を提示。が、2月から留学していた私は、今年度からカード式に統一された学生証を受け取ってはいなかった。つまり、今もっている私の学生証は、すでに期限切れ。ぶちぶち文句をいいながら、しょうがなく25元はらう。留学生が学生じゃないって、どういうことよ!ぷんぷん。

 こんなに近くにあるにもかかわらず、円明園へ来るのは初めて。軽い気持ちから、福海という大きな池を1周しようということになって歩き始めたけど、半分もまわらないうちから、早くもお疲れモードに。歩けど歩けど、つかない。この池には中心に浮島があって、多くの観光客がボートに乗って遊んでいたけど、このときの私には、もはやボートに乗る気力なんてどこにもなかった・・・。

 やっとのことで円明園のメインともいえる遺跡区へたどりつく。入場券と、ここの参観券を別料金にしたというのは、なんだかさすがだと思った。だって、円明園にきたら、ここへは絶対入るのだし、ここへ入らなかったら、円明園に来たとは言えないほどのところなんだから。学生5元。一般15元。この表示を見て、また怒りが込み上げてきてしまった・・・。

 メインの大水法遺跡を中心に、さまざまな遺跡がある。模型を見ると、1700年ごろ、この北京に本当にこんな素敵な西洋建築物があったのかと疑ってしまうような建物ばかり。破壊されずに、そのまま残っていたら、きっともっとすばらしいものだったろう。
 建物が壊されてしまっているせいかどうなのか、中国人観光客は、遺跡の上をがんがん歩き、壊れた塔の上に乗って記念写真をとっている。日本だったら、絶対立ち入り禁止なのに。でも、ここは中国。近くで、触れて見ることができるという点においては、これでもいいのかな?

 帰りは、出口までなかなかたどり着かず、蓮池の中をさまよいながら、延々と歩いた。もともと、現在の大学の敷地も、この円明園の一部だったということから、学内でも蓮池が多く見られるが、やっぱり、大きさと蓮の花の多さでは円明園のほうが見ごたえがあった。池の中に、蓮の実(種)を取りに入っている人がいるのも、なんだかほのぼのって感じがする。

 思ったよりたくさん歩いたため、疲れきった私たちは、ちょっとリッチにケンタッキーへ。リッチというよりも、ただ単に、汗だくで疲れきっているときに中華料理は食べられないよね。という意見に一致したから。お会計14.5元なり。一番安いセットを注文してしまった・・・。涼しく快適な店内で、またまた長話。同じようにがんばっている人を見ると、やっぱりやる気と勇気が湧いてくる。

 明日は景山公園へ、あさってからは西安へ行くという友人と別れ、私は部屋へ戻った。部屋へ戻ると、ルームメートの先生である日本語学科3年生の学生が、部屋へ遊びにきていた。彼の日本語学習暦は、私とそれほど変わらないにもかかわらず、その穂津恩のすばらしさと、知識量に驚かされてしまう。 私ももっとがんばんなきゃ!と、再び心に誓って、一日の疲れを取るべく、ぐっすり休んだのでした。おやすみなさい。


No.39
2001/08/10(Fry)
抗日記念館

8月10日(金曜日)の特別なお財布
 中国人民抗日戦争記念館(学生割引) 8元
 櫨溝橋(学生割引) 5元
 辞典 14元

 午後から大学のバスで後輩たちと、今回の北京滞在中で一番行きたかった抗日記念館へ。ここは、去年時間内にすべてを見切れなくて、今年の北京に行ったら絶対行きたいと思っていたところ。1年前と変わらぬ建物に入り、ロビーの彫刻に変わらず圧倒される。去年来たときに、一通り見ていた気がしたけど、当時の市街戦に使われた地下道を模して作られた展示など、まだ見ていないものがたくさんあった。

 映画上映中、静かになった館内で、一人で模擬地下道に入ってみる。思ったよりも広い。でも、暗くて足元が見えない。左右どちらに進めばいいかわからない。両手を壁につけ、ゆっくりゆっくり、足元を確認しながら進む。前も後ろも私一人だけ。出口になかなかたどりつかない。このまま、この地下道の中をさまよい続けなければいけないのかと、だんだんあせって、いやな汗をかいた。こんな地下道を使って生きなければならないなんて、外に出たらそこは、もう命の保証が無いところだなんて、今、この平和なときに生きている私には考えたくも無いことだ。

 夏休み中のこともあり、私たちのほかにもたくさんの学生が記念館を訪れていた。一人一人様々な感想を持ちながら、展示を見つめている。日本人として、今の世界に生きる一人の人間として、これからを生きていく一人の若者として、先を見つめると同時に、こういう過去からも眼をそむけてはいけないと強く感じた。

 記念館見学後、櫨溝橋へ。去年、橋の下は池になっていてボートがたくさん浮かんでいたのに、今年は緑が広がっていた。雑草の中に、さびしくボートがぽつぽつと置き去りにされている。今年の北京の水不足は大変って何かで聞いたけど、そういえば、私が北京についてからは、長時間の雨って降ってない気がする。なんとなく、三峡ダムが造りたいという気持ちがわかった気がした・・・。

 帰りに本屋へ行って辞典を物色。買おうと思ったものは無かったのに、他のものを買ってしまった。また帰りの荷物が一つ増えた・・・。あの重い荷物背負って南京まで帰るのやだなー。


No.40
2001/08/12(Sun)
ハーフパンツ・スカートでの入寺禁止

8月12日(日曜日)の特別なお財布
 牛街清真礼拝寺(学生割引) 5元
 シャンプー(中国メーカー 小) 19.5元

 朝、購買で包子を買おうとしたら、“ワハハミネラルウォーター”の新パッケージを発見!私の大好きな王力宏という歌手がイメージキャラクターをしていて、必要も無いのに、ついつい嬉しくて水を買ってしまった・・・。しかも1本1.2元。南京よりも安い気がする。

 午後は京劇のチケットを買いに前門建国飯店へ。どうしても覇王別姫をみたいという後輩の要望で、いろいろ調べた結果、このホテル内にある梨園劇場で上演されることがわかったから。前回みた湖廣会館はここのすぐ近く。後輩たちの旅行予定を考え、明日のチケットを購入。覇王別姫と十八羅漢闘悟空のスペシャルな組み合わせ。
ちょっと楽しみ。

 これからどうしようかなーってバス停を眺めていると、中に“牛街”という文字を発見。何も考えずに牛街行きのバスに乗ってしまった。牛街には、前から行きたいなと思っていた清真寺(イスラム教寺院)があるのだ。バスから降りて細い道を歩くと、左手側に清真寺が現れた。6月末に新疆ウイグル自治区へ旅行に行っていた私は、そのときに見たような清真寺をイメージしていた。が、目の前に現れたのは思ったよりも小さい、中国式の建物。あらら・・・と一瞬思ったものの、お寺の前に座る白い帽子をかるったおじいさん、ひげを蓄えたおじいさんを見ていると、建物様式なんて関係なく、イスラム教の雰囲気を感じられた。一通り見学して外に出るとき、入り口近くにある看板にふと目が止まった。“ハーフパンツ・スカートでの入寺禁止”・・・私、膝丈スカートだった・・・。

 大学まで戻る途中に、白石橋で家楽福(フランス系大手スーパーカルフール)に寄った。“焼きたてパン”という文字に心を奪われつつ、生活用品を購入。まだ長い北京生活、節約節約。


No.41
2001/08/13(Mon)
梨園劇場

8月13日(月曜日)の特別なお財布
 京劇 梨園劇場(お茶・お菓子・果物つき) 90元
  演目 覇王別姫 項羽と虞美人の“四面楚歌”の場面の話
     十八羅漢闘悟空 18人の仏の弟子と孫悟空が戦う話

 夕方から京劇をみに出かける。今月3回目!劇場に着いたのが時間ぎりぎりだったこともあり、いい席には座れなかった。右前の日本人のお兄さんの頭が邪魔だなーと思いながら、しきりに点心に手を伸ばしていたら、左隣の女の子がその隣に座っているお母さんらしき人に向かって「中国の人、おなかすいてるのかなぁ?」と聞いていた。え?私?日本人なのにー。服は・・・普通だよね?髪だって・・・それなりだよね?化粧は・・・してなかた。じゃあ何がいけないの?やっぱり、いきなりがつがつ食べ始めたからかな?なんていろいろ思いをめぐらし、当然のようにそれから点心には手が伸ばせなくなってしまった・・・。

 今回見に行った梨園劇場は、観客の8割が外国人だと思う。湖廣会館に比べると、劇場も大きく、多目的ホールというかんじ。昔の京劇っぽい雰囲気を味わいたいのなら、湖廣会館がオススメ。ただ、梨園劇場は2会席30元なので、何回も見たいのなら安くていいかも。

 今日の演目は、ストーリーものの覇王別姫とアクションものの十八羅漢闘悟空。覇王別姫は虞美人の美しさもさることながら、剣舞をする虞美人を見つめる項羽の動きに感服してしまった。ただ座っているだけなんだけど、虞美人の姿を追う目とか、手の動きとか、見ているこちらまで寂しさを感じてしまう。欲を言うなら、虞美人が自ら命を絶ったあと、もうちょっと余韻を感じていられるようにして欲しかったってこと。足手まといになるのはいやと、剣を自らの首にあて、項羽が嘆き、終幕。観客は戦いがなかったなら2人は幸せに生きていけたのにと、涙を・・・流す暇もなく聞かれていたカーテンがいきなり開き、役者が舞台に登場。余韻に浸っていたかった私にとっては、なんだかちょっと拍子抜けな感じ。

 十八羅漢闘悟空は、18人の仏の弟子を何人でやるのかなーと思っていたら、ほんとに18人出てきてびっくり。はじめの見得を全員で切ったところなど、観客が尾オーというのも納得できる。ただ、個人個人の小技披露会みたいな部分もあって、中だるみ的時間になってしまい、手放しですべてが面白いってわけではなかった。でも、“京劇のいいとこ取りしたい人”には、本当にスペシャルな組み合わせだと思う。かくいう私も、それなりに満足して、ほくほくで大学まで戻ったのだから。さて、次は何見に行こうかなー。


No.44
2001/08/14(tue)
ネットバーでのトラブル・・・2

8月14日(火曜日)の特別なお財布
 写真現像(1本=36枚) 17元
 インターネット(2時間弱・学生割引) 6.6元

 午前中、ネットをしていたらいきなり電源がぶちっと切れた・・・。なんてこったい。今まで入力していた私の日記は?もちろんすべて消えてしまった。音楽がんがん。クーラーびゅーびゅー。パソコン100台近く。こんなんだったら、電気も飛ぶよね。また同じ物を入力し直す力がなかったので、部屋へ戻ることにして、会計を済ませることに。

 「電気が飛んだのは私のせいじゃなくてネットバーの責任だから、日記入力中の1時間分の料金は支払わないわよ!」なんていう怒りの中国語が頭の中を駆け巡る。が、駆け巡っただけで、結局は言われたとおりの6.6元を払った。・・・まだまだ小心者の私。

 16日から承徳へ旅行に行く後輩たちに合わせ、私も個人旅行にいくことにした。北京から近くて、行きたいところ・・・とガイドブックを見て、とりあえずは大同に行くことに決定!寝台車の切符を購入した。1人での旅行なので、ホテルも現地で探すことにして、行き当たりばったり旅行に。私は計画大好きのA型人間。でも、大体が計画倒れ・・・。まあ、今回は計画がないんだから倒れようもないんだけどね。今から楽しみだなー。


No.47
2001/08/16(Thu)
初めての一人旅

8月16日(木曜日)の特別なお財布
 北京駅発大同着普通硬臥(寝台)切符 69元
 フィルム(富士フィルム100・1本) 18元

 朝、久しぶりに6時代起床。眠い・・・。承徳へ旅立つ後輩たちを見送る。そのままネットバーへ。この時間はなんと無料!消えてしまった分の日記を入力し直す。お昼に部屋へ戻ってお昼寝。荷物を整え、腹ごしらえ。

 夜8時15分。大学西門からバスにのり1時間半で北京駅に到着。実は北京駅を利用するのは初めて。そして、バスに乗って前を通るという事もしてなかったため、バス停を降りてから一緒に降りた小太りなおじさんについて行くという怪しい行動をとってしまった。が、何の事はない、すぐ目の前が駅だった・・・。

 駅前にはなぜかたくさんの人が新聞紙やら何やらを敷いて寝ている。夜間電車を待つ人なのかな?流れに乗って、大同行きまちあいしつである2階2号室へ。いすに座っていろんな人を観察。ご飯食べてる人。寝てる人。本読んでる人。なかでも一番びっくりしたのは、目の前にいたおじさん。ソーセージをぱくつきながら、ビール瓶のふたを歯でがっとはずし、かなりの勢いで飲んでいた・・・。 

 10時15分、入場開始。ホームに出ちゃうと椅子に座れないからなーと、走る人たちを見送りながら、一人椅子に座ってボーっとしてた。棚に上げたい大きな荷物もないし、ぎりぎりでも大丈夫だろうと、初めての場所にもかかわらず、余裕でいる私。だってまだ時間あるし。なーんて思いながらも、心の中ではどきどきなのでした。ただ、よーく考えてみると、始発駅なんだから電車はすでにそこにとまっていて、ホームで待つ必要なんてなかったんだよね・・・。

 今まで、小旅行にしろ長期旅行にしろ、絶対仲のよい友達と一緒だった。事前にいろいろ計画され、電車もホテルもきちっと決めてからの旅。今回はじめて1人でしかも手元にあるのは大同行きのチケットのみ。どきどきしながらも、わくわく楽しみ。隣の席に座ったおじさんと楽しくおしゃべり。でも、9割方何を言ってるのかわからない。お願いだから、ゆっくり、普通語をしゃべってー。

 10時40分、検票してもらい、ホームへ。電車に乗り込み、早速寝る準備。初の寝台中段。この前寝台車に乗ったときは“特快”電車だったけど、今回は普通電車。一番旧型っぽくて、適当に汚くて、それがまたいい感じ。たまたま女性ばかりの場所で、話が弾む。こういうふうに偶然に出会ったいろんな人とお話ができたとき、中国にきていて、本当によかったなって思う。

 電車に乗り込んで一息つくと、いきなり特大のあくび。今日は朝早かったからね。なんて理由つけてみるも、昼寝をしたんだった・・・。8時間だけの電車の旅。あんまり寝れないかな?着くのは明日の朝7時。取りあえずホテル探して、ゆっくりして、明日は市内観光からスタート!というわけで、明日に備えるべく、おやすみなさーい。


No.50
2001/08/17(Fry)
田舎の景色って、なぜか懐かしい。

8月17日(金曜日)の特別なお財布
 ホテル1泊料金 56元
 懸空寺 36元
 雲コウ石窟(学生割引) 15元
 フィルム(富士フィルム100・2本) 34元

 窓の外は、畑。田舎の景色って、なぜか懐かしい。(なぜかなんていうまでもなく、私の実家は田舎。)チケット交換で6時にたたき起こされ、7時に無事大同に到着。取りあえず地図を購入し、バスに乗って当たりをつけていたホテルに行こうとするが、バスがこない。うーん、まちぼうけ。しょうがないので乗換えをして、ホテルへ。カウンターで18元のドミトリーにとまる交渉開始。空いているのが4人部屋で、私以外の3人が男の人ということもあり、どうしても泊めてもらえなかった。しょうがないのでそれ以外の一番安い部屋にして、取りあえずは荷物を置く。それから、観光のポイント情報を教えてもらおうと、ドミを覗きに行くことにした。

 ドミに行ってみると、なんと3人とも日本人。私と同じ大学生だった。昨日の夜大同につき、これから観光という彼らと一緒に観光することにして、取りあえずは駅へ向かった。3人の切符購入を手伝い、時間がない3人のために個人ツアーを組んで(この金額がちょっといたかった・・・)雲コウ石窟と懸空寺に行くことに。3人は中国へ来る船の中で知り合ったという学生同士。半年間中国にいながら、彼らのようなバイタリティーは待ててないなーと、なんだかうらやましく感じてしまう。

 先に懸空寺に行くことにして、ワンボックスに乗ること1時間半。途中、ぶつかるーと何回も思いながらも、そのスリルを楽しんでいた私。道の脇にはのろし台が点々としていて、トウモロコシ畑があって、ロバ車が走っていて、ひまわりが咲いていて、“いなか”って感じのとってもいい雰囲気があった。懸空寺は、規模的には思っていたよりも小さいものの、張り付いているっていう建物に、やっぱり凄みを感じた。細い気の柱だけで支えられている建物に、たくさんの観光客が登っていた。えー、折れちゃわないの?という感じ。登ってみると、確かに高いところにはあるけど、意外としっかりしてる。よくもここまで、という感動にも似た思いがする。野生のリスがいて、木の間とかを、ちょろちょろっと出てきては、すぐどこかに消えていってしまう。でも、たぶんそういう野生のリスを捕まえて打っていると思われる人がいるのが、なんだか中国っぽかった。

 ご飯を食べて、懸空寺から2時間かけて雲コウ石窟へ。この2つの名所は市内をはさんで東西にあるので、1日で2ヶ所を回ろうと思うと時間のロスが大きい気がする。車の窓から指してくる日差しが強く、日焼け止めを塗っていなかったことをすごく後悔。ひりひりする。
 石窟は、第6窟が、私はとってもよかったって思う。入って右側の無数の細かい仏像。窟内を1周できて、両側の彫刻がただただおおーというばかりのもの。下のほうは少し壊されているものの、壁から天井に至るまで、おびただしいほどの仏像に、圧倒させられる。
 第15窟にも無数に掘り込まれた仏像があってそれもまたいいし、第18窟の15メートル近くある大きい仏像は、上に開いている“まど”からそのやさしい顔を見ることができて、とってもいい。
 第25窟以降の、小さな窟がおびただしく固まっているところも、私はいいと思った。ガイドブックとかには、第20窟までしか紹介されてなかったりするけど、小さいけど一つ一つ心をこめて作られた仏像は、大きさは関係なく、見るものの心をきれいにしてくれると思う。
 
 6月末に敦煌へ旅行に行ったとき、莫高窟にも行ったけど、破壊されすぎていたり、調査と称して持ち出されてしまってたりして、“いいな”とは思ったものの、ちょっとさびしかったりしたのは事実。雲コウ石窟は莫高窟ほどの観光地化はされてない感じがして、ゆっくり見切れる規模で、なおかつあまり破壊されていなくて、私の中ではかなりの高ポイント!前に大学の先輩が「最近仏像にはまっているの」って言ってるときがあって、そのときはわからなかったけど、なんだか今ならその気持ちがわかる気がする・・・。

 1日目の観光を、当初の予定とからはかなりかけ離れていたけど、無事に終了。駅へ戻り運転手と別れ、今夜の電車で北京へ戻る3人と一緒に夕飯。おいしいご飯と、なぜか恋愛話で盛り上がる・・・。がっちり握手をして分かれ、私はホテルへ。彼らは今から硬座10時間の旅。これからの旅も、お互い無事でありますように。ホテルへ戻り、明日の予定を立てる。2泊する予定が1泊で十分そうになったため、予定を変更!バスを使って五台山へ行くことに。この旅行は、仏像三昧か!?


No.55
2001/08/18(Sut)
木塔






8月18日(金曜日)の特別なお財布
 大同博物館(学生票)3元
 九龍壁(学生票) 1.5元
 木塔(学生票) 15元 + 保険料 1元
 五台山入山料 48元 (たぶん・・・ちょっと曖昧)
 殊像寺 ―― (通常は1人3元)

 朝6時にぱっと目が覚める。さすが旅行中。7時にチェックアウトして、まずは駅へ向かう。荷物を預けようとしたのに、朝6時からのはずの預け口があいていない。ま、そのうち開くかなーなんて思って、駅の入り口近くに座り込んで今までの日記を書く。8時・・・。8時半・・・。それでもあかない。しょうがなくすべての荷物を持って市内観光をしようと思って立ち上がったとき、昨日の運転手にばったり遭遇。びっくり。これからどこ行くんだと聞かれ、市内観光してから五台山って答えると、連れてってやるよ、だって。連れてってくれるのはありがたいんだけど、私一人だから、車チャーターなんて贅沢な事はできないのよねー。


でも、木塔にどうしても行きたかったのと、明け方から降り始めた雨で、五台山への山道は雨が降るとすぐに崩れるって聞いていた私は、結局は昨日の運転手の車で市内観光をして、木塔を見学してから、五台山へ行く事にした。決め手は、もし五台山に行くなら自分の奥さんを連れて行きたいといった運転手の一言。奥さんがいるなら危険すぎる運転はしないだろうし、料金交渉にも使えるかなって思ったから。多分今日が一番お金を使うことになるだろうけど、安く行って命の危険に遭うくらいなら、多少高くても納得するしかない、かな。特に1人だからね。

 ぱらぱらっと市内観光をして(博物館はまあまあ・・・九龍壁は北京で見た人なら行かなくても十分かな・・・)木塔へ。左右ずらっと並ぶ門前の店並みと、その向こうに見える木塔、という感じがすごくいい。門をくぐってはいると、どどーんと置かれている隕石。ちょっと疑ってしまう。こういうとき、本物?ちゃんと科学調査したの?って思ってしまう自分が悲しい・・・。

 塔の中に入ると、左手にすぐうす暗ーく長ーい急な階段。"ペンライトー!"と思ってスイッチを入れたのに、こんなときに限って電池の液漏れ・・・。そういえば砂漠で使って以来そのままだったな・・・。しょうがなく、暗い所を前のカップルについていく。はじめの階段を上りきったところにある格子窓から垣間見える風景がまたいい。現在は2つ目の層までしか上れなくて、それがすごく残念だけど、それでも結構高い所までいけて、眺めはとってもいい。煉瓦造りの家がところどころ崩れかけているのも見えるし、さっき私が通ってきた道もずっと向こうまで見渡せる。ここは断然オススメ!来れてよかったなーって本当に思った。でも、大同からずいぶん遠くにあるのに、観光客がたくさんいるのにはびっくり。全部中国人観光客だったけど・・・。

 天気が悪くなってきた事から山道が心配になり、お昼ご飯はパスして、木塔から五台山へ。朝からぱらぱらしていた雨がだんだん強くなり、山へ入るにつれて、霧も立ち込めてきた。まだお昼だっていうのに、薄暗い。しかも道路には、ごろごろ石が転がってる・・・。こんな所をあのぼろぼろバスに乗って夕方4時に大同を出たとしたら、私、途中で山から落ちてたかも・・・。3メールも前が見えない中、車は山道を進んでく。う〜ん。おとなしく大同から太原まで電車で行くべきだったかしら?

 木塔からゆっくり進んでいた事もあり、3時間くらいで五台山の入山口につく。はやくホテル決めて、いけるお寺があったら行っちゃおって思っていたのに、いきなり車がわき道へそれて止まった。なになになに?土砂降りでよく見えなくなってしまってる窓越しに外を見ると、他にもたくさんの車が道路の脇に止まってる。運転手はちょっと待ってといったきりどこかへ行ってしまうし、さっきまで楽しく話してた奥さんは寝ちゃってる。暇だ・・・。ガイドブックで予習してよっと。

 運転手の話によると、今、江沢民がこの五台山に視察にきているとかで、後もうちょっとで下山するからそれまではみんな入山禁止!とのこと。一体後どのくらい待てばいいんだ・・・?それにしても、いつ来るかもしれない江沢民を見るために、たくさんの人が土砂降りの中道路に立って待ってる。すごいな・・・私はそんな力ないよ・・・。

 ・・・待ちぼうけ1時間経過。暇すぎだ。運転手と喋るネタも尽きた。もうやる事無い。何となく日記を書き始めると、同じく暇してる運転手がのぞいてくる。オカゲデカンジガカケマセン・・・。いちいち自分の分かる漢字だけを読み上げて、私の書いた文の推測をしてくる。私が違うって言ってるのに、ここは俺の悪口言ってるな、とか。もう、何とかしてくれ・・・。江沢民よ、早く五台山から出発してくれ・・・。

 待つこと2時間、やっと入山。雨のせいもあって薄暗くなってきてる事から、さっさとホテルを決めて、明日の下調べもかねて入れるお寺へ行く事に。たまたま入ったお寺は、遅い時間で拝観者がいなかったこともあってか、私が「学生チケットありますか?」と聞いたら「そのまま入って良いよ」と言ってくれた。すばらしい。何がすばらしいって、ただで入れてくれたってことじゃなくて「そのかわりちゃんと勉強しなさいね」って言ってくれた事。
 日本でもよくお寺に行くことはあったけど、日本のお寺って、2つにわかれる。1つは、拝観料はきっちりとって全部が観光地化されてしまってるところ。もう1つは、誰でも気兼ねなく入れてお寺のいたるところで素朴な感じと生活感が見て取れるところ。
 この殊像寺はもちろん後者。お坊さん1人1人が優しくて、私が質問したり、挨拶したりすると、にっこり笑って、手をあわせてくれる。こういう落ち着ける感じがする場所、しばらく来てなかったな。明日のお寺も、なんだか楽しみ。


写真は、正面からみた木塔。門をくぐってはいると目の前にどーんてあるので、カメラに全部をおさめるには、この位置からじゃないと無理でした。